お一人様が介護離職のリスクに備えられる保険や仕組みの一覧

お一人様が介護離職のリスクに備えられる保険や仕組みの一覧

お一人様は介護による離職を極力避けよう

お一人様は、自分の親や身内で介護が必要になった場合でも、離職しないように工夫する必要があります。
なぜなら、お一人様が離職してしまうと、収入が完全に途絶えてしまうからです。

しかし現実では、配偶者や子供がいないお一人様は、所帯持ちの方に比べて身軽で時間の融通もききやすいことから、親や身内の介護を依頼される可能性が高くなります。

収入がない状況で親の介護を1人で背負うことは、大きな苦痛となることでしょう。
介護する側が体調を崩してしまうケースも珍しくありません。

そこで今回は、介護離職をしなくて済む方法や離職をした場合に利用できる制度について解説していきます。

介護保険

親や身内の介護でもっとも大事なのは、介護保険の利用です。
このとき利用するのは、親や身内などの介護されている人が加入している介護保険。
自分が加入しているものではありません。

40歳以上の人は、介護保険に加入して保険料を支払っています。
そして、お住いの自治体から介護認定を受けることで、以下のような様々な介護サービスの利用が可能です。

・訪問看護、訪問介護、訪問リハビリなど
・デイサービス、ショートステイなどの通所介護施設の利用
・特別養護老人ホーム、介護老人健康保健施設などの施設への入居
・介護用品のレンタル

上記のサービスが、利用額の1割〜3割の負担で利用できます。
自己負担の割合は、介護を受ける人の所得によって決まり、所得が多いほど自己負担の割合も高くなる仕組み。
また、介護保険から給付される7割〜9割の利用額には上限があり、超過した部分はすべて自己負担となります。

なお、下記のような介護レベルが高いほど、利用限度額も高くなる仕組みです。

・要介護状態:自立した日常生活を送ることが困難な状態。レベルは1〜5まで
・要支援状態:要介護状態にならないような予防と支援が必要な状態。レベルは1〜2まで

数値が高いほど介護レベルが高い状態を表すため、要介護5がもっとも高く、要支援1がもっとも低くなります。

身近な人が介護認定を受けた場合は、ケアマネージャーと面談し、介護レベルに合わせて利用するサービスを決定。
できるだけ、自分が離職しなくて済むような、ケアプランを組んでもらうようにしましょう。

休暇制度・介護休業

親の介護が必要になった場合は「有給休暇」や「介護休暇」といった、勤務先の休暇制度を利用しましょう。
とくに介護休暇は、親や身内が要介護状態と認定された場合、最大5日の取得が可能です。

さらに、勤務先で1年以上雇用されているなど特定の条件を満たすと「介護休業」という制度も利用できます。
介護休業とは、親族を2週間以上にわたって常時介護する必要がある場合に、通算93日分まで休業できる制度のことです。
そして、介護休業中は給与の3分の2程度の介護休業給付金を受給できます。

雇用保険の基本手当(失業給付)

もし、介護により離職した場合は、雇用保険の基本手当(失業給付)を利用しましょう。

基本手当を受給するには、自己都合退職の場合は、7日の待機期間と3ヶ月の給付制限期間を経過したあとでなければ受給できません。

しかし、親の介護の場合は「特定理由離職者」と認定され、7日待機期間後に受給できる可能性があります。

受給期間(基本手当が受給できる有効期限)は離職した日から1年ですが、場合により3年まで延長が可能です。

そして基本手当で受給できる1日あたりの金額(基本手当日額)は、離職する日の直近6ヶ月を平均給与を180で割った値の5割〜8割程度。
この基本手当日額に、所定給付日数分をかけた値が基本手当で受給できる金額です。
所定給付日数は、90日から330日の間で、受給する人の年齢や雇用保険の加入期間(勤務先で雇われていた期間)によって変わります。

ただし、次の仕事を探している状態でなければ、基本手当を受給できません。
つまり、介護をしながらも次の職場は探さなければなりません。
親の介護が終了するまで基本手当のみで生活することは難しいといえます。

お一人様が、親や身内に介護が必要になった場合は、一人で抱え込まずに兄弟や親族の助けを借りましょう。

その上で、今回ご紹介した介護保険や休暇・休業制度などを利用し、なるべく離職しないように努めることが大切です。

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